自分のWRAPの作り方
WRAP(Wellness Recovery Action Plan)は、自分のウェルネスを維持し、リカバリーをサポートするための個別のプランを作るツールですね。WRAPのクラスやテキストでは、以下のようなポイントが大切にされています。
WRAPの5つの大切なこと(5つのKey Concepts)
- 希望(Hope)
- 回復は可能であり、より良い未来を築けるという信念が大切。
- どんな状況でも変化は可能だと信じることが力になります。
- 主体性(Personal Responsibility)
- 自分の健康や生活に責任を持つことで、回復の可能性が広がる。
- 自分のためにできることを探し、実践することが大事。
- 教育(Education)
- 自分にとって何が役立つのかを知り、学び続けること。
- 自分の経験だけでなく、他の人の経験や情報からも学ぶ姿勢を持つ。
- 自己権利擁護(Self-Advocacy)
- 自分のニーズや希望を伝え、必要なサポートを得る力を持つこと。
- 必要な情報を集め、サポートを求めるスキルを身につける。
- サポート(Support)
- 信頼できる人とのつながりを大切にし、支え合うこと。
- ピアサポートや家族、友人との関係を築き、困ったときに助けを求める。
WRAPの作り方
WRAPは、個人が自分の生活の中で活用できる実践的なプランとして作成します。基本的な構成は以下の通りです。
- ウェルネスを感じるときの自分(Wellness Toolbox)
- 自分が元気でいられるために役立つこと(好きなこと、楽しいこと、リラックスできることなど)をリストアップ。
- 例えば、散歩、音楽を聴く、友人と話す、絵を描く、瞑想など。
- デイリープラン(日常の維持プラン)
- 自分が「元気でいるため」に日常的にできることを整理。
- 例えば、「毎朝コーヒーを飲む」「夜は好きな音楽を聴く」「週に1回は友達と話す」など。
- ストレスや引き金(Triggers)とその対処法
- 自分にとってストレスになること(例:仕事のプレッシャー、人間関係のトラブル)を整理。
- それに対してどう対処するかを決めておく。
- 注意サイン(Early Warning Signs)と対応策
- 「なんとなく調子が悪い」と感じるサインを見つけ、その段階でできることを考える。
- 例:「食欲が落ちる」「イライラしやすくなる」「疲れやすくなる」 →「ゆっくり休む」「気の合う人と話す」など。
- 調子が悪くなったときの対処法(When Things Are Breaking Down)
- もっと深刻な状態になったときにどうするかのプラン。
- 例:「休養をとる」「信頼できる人に相談する」「仕事を調整する」など。
- 危機プラン(Crisis Plan)
- もし自分が自分のケアを十分にできない状態になったときに備えて作成。
- 例:「緊急時に連絡できる人のリスト」「どんなサポートが必要か」「どの病院やサービスを利用するか」など。
- 回復後のプラン(Post-Crisis Plan)
- 危機を乗り越えた後、どのように日常を取り戻すか。
- 例:「少しずつ社会復帰する」「セルフケアの時間を確保する」など。
WRAPクラスについて
WRAPは、個人で作ることもできますが、WRAPクラスに参加すると、同じように回復を目指す人たちと学びながら作ることができます。
クラスでは、以下のようなことを大切にします。
- 体験を分かち合い、お互いの知恵を学ぶ(ピアサポート的な関わり)
- 5つの大切なことをベースに、自分のWRAPを作成
- 実際に活用する方法を学ぶ
WRAPのテキストやワークブックを使いながら、参加者同士で対話し、サポートし合うことで、より実践的なプランにすることができます。
まとめ
WRAPは、個人のウェルネスをサポートするツールとして、自分の経験を大切にしながら作るプランです。
「5つの大切なこと」を意識しながら、日常のウェルネスの維持から、ストレス時・クライシス時の対策までを整理し、実際に役立てていくことがポイントですね。
クラスに参加すると、他の人との対話を通じて新しい気づきを得たり、自分のWRAPを深めたりすることができるので、学びの場としてもおすすめです。
もしもっと具体的に「こういう状況に合わせたWRAPを作りたい」などがあれば、一緒に考えることもできますよ😊
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