クライシスとは
クライシス(crisis)とは、
心が深く揺れ動き、これまでのやり方では進めなくなるようなときを指します。
それは「壊れる瞬間」ではなく、変わっていく力が生まれるときでもあります。
🌿 クライシスのとらえ方
多くの人は、クライシスを「危ない」「避けるべきもの」と感じるかもしれません。
けれども、Taking Action やピアサポートの考えでは、クライシスはこうした見方をします。
- クライシスは「病気のあらわれ」ではなく、
深い痛みや疲れ、悲しみ、行き場のない思いへの自然な反応である。 - それは、自分を守るための力の働きでもある。
- そして、そこから新しい意味や方向を見いだす機会にもなりうる。
Shery Mead は、クライシスを「支配や管理の対象」としてではなく、
対話と信頼によって共に理解していく体験としています。
(参考:Mead & Hilton『Crisis and Connection』)
🌸 クライシスに向き合うときに大切なこと
- 安全を保つこと
まず、身体と心の安全を守ることが第一です。
安心できる場所、人、支えを確かめましょう。 - 一人で抱え込まないこと
信頼できる人やピア(同じ経験を持つ仲間)に話すことで、
苦しさを少しずつ分かち合うことができます。 - 自分の感じ方を否定しないこと
どんな思いも、その人にとって大切な意味があります。
悲しみや怒り、恐れも、正直な心の声です。 - リカバリーのペースは人それぞれ
早く落ち着こうと焦る必要はありません。
少しずつ、自分の力を取り戻す過程そのものがリカバリーです。
🌼 クライシス・プラン(危機時の支えの計画)
Taking Action では、
「クライシス・プラン」をあらかじめ作っておくことを大切にしています。
それは、「もしものとき」に自分や周りを守るための安心の地図です。
プランには、たとえば次のようなことを書き入れます。
- 自分が乱れを感じるときの引き金や注意サイン
- そのときに自分を落ち着かせる方法
- 助けを求めたい相手や連絡先
- 自分にしてほしいこと、してほしくないこと
- 医療・支援・ピアなどの関わり方の希望
このプランは、書いた人自身の「声」です。
周りの人がその思いを尊重し、共に守ることが大切です。
🌈 クライシスの先にあるもの
クライシスは、
人が自分を見つめ直し、新しい意味を生み出す入り口でもあります。
誰かと安心して話し合える場があるとき、
「壊れるような瞬間」は、
「つながりが生まれる瞬間」に変わることがあります。
Taking Action では、
クライシスを恐れるのではなく、
そこにある痛みと力をともに見つめ、希望へとつなげていくことを学びます。
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