自分で選ぶ力、自分の気持ちを知って、自分で決めて動いていく力のことです。
具体例:
「今日は気分が沈んでるから、静かな公園を散歩しよう」と、自分に合った過ごし方を選ぶ。
「このお医者さんの言うことに納得いかないから、ほかの選択肢を調べてみよう」と思う。
「自分には音楽が元気のもとだから、毎日15分は好きな音楽を聴こう」と決める。
これらはすべて、自分が自分のことを一番よく知っている、という前提に立って行動している姿です。
自分の希望やニーズが、まわりの人や環境によって脅かされたときに、「わたしはこうしたい」と伝えること。ときには勇気がいるけれど、自分を守る大切な行動です。
具体例:
病院で、説明がわかりづらくて「もう少しわかりやすく話してもらえますか?」と伝える。
施設で、毎日決められた食事を出されているが、「私はアレルギーがあるので、別のメニューにしてほしい」とお願いする。
グループ活動の中で、「今日は話したくないので、聴いているだけにしたい」と伝える。
主体性がしっかりしている人ほど、自分の望みに気づきやすくなります。
その結果、「こうしたい」とまわりに伝える、つまり権利擁護の行動が出てきやすくなります。
逆に、主体性がうすれてしまうと、自分の希望を見つけにくくなり、「仕方ない」「我慢すればいいや」「私なんか」「他の人が幸せなら」と、自分を後回しにしてしまうかもしれません。
このようなイメージで、まず「自分の中にある主体性に気づくこと」が出発点であり、その主体性が育つことで、必要なときに「自分の権利を守る」行動につながっていくこともあるのかなと。そんな話をしたいと思っています。